東大京大生に一番読まれた本として一躍有名になったのが『思考の整理学』です。
一度は読んでいた本がいいかなと思い手に取り読んだところ、題名でもある思考の整理についても書かれているのですが、内容の大部分が自己研鑽をし続けることが大切だというメッセージを感じました。(自分が気になる箇所ばかり目についているのかもしれません笑)
内容をまとめながら”なぜ自己研鑽が大切なのか”や”自己研鑽の具体的な方法”について、わたしの意見も交えながら記事にしていきます。
なぜ自己研鑽が大切か
それは解決しがたいことや悩みが誰しもあるからです。その悩みを少しでも解決するためにもしくは今後解決するために自分を磨いておく必要があります。
勉強や仕事の壁だけではなく、好きな人に振り向いてもらうために筋トレしたり、長生きするために食事に気を配ったり、どれも悩みを解決するための自己研鑽です。(そう思うと少し堅苦しい話ではなくなりますよね。)
ただ、努力をすればどんなことでも成就するわけではありません。努力してもできないことがあります。ではどうすればいいのでしょうか。
若い人ほど努力すべき
少しでも成功率を上げるには、時間をかける必要があります。時間をかけるということは、①早いうちから②継続的に 努力することが大切です。
早いうちに努力すれば、その経験や知識が自分の能力として長い間存在することができる。そうすれば、巡ってくるチャンスを逃さずにものにすることができたり壁にぶち当たる回数を減らすことができます。
若いうちから努力をして「人事を尽くして天命を待つ」が鉄則です。
いろんな経験をする
思考の整理学に「ひとつだけでは、多すぎる。ひとつでは、すべてを奪ってしまう。」と書いてあります。
何を言っているんだと思う方が多数ではないでしょうか。(わたしもそうでした。)
ひとつに頼りすぎるとそれだけに集中しすぎてしまう(ので多すぎるという書きぶりになりますです。)
要するに言いたいことは、ひとつしか経験しないとその経験にばかりで視野が狭くなるので、いろんな経験をすることが大事ということです。
今の時代プロフェッショナルでも多角的にものを見ることができなければ成功率は限りなく低くなります。いろんな経験をしていろんな考え方、視野を持ってください。
具体的な自己研鑽
では具体的にどのようにして自己研鑽してくのでしょうか。
読書とまとめ
一番の自己研鑽はまず読書をすることです。
先人の経験を体験することができる非常に有効なツールです。同じ体験を自分でしようとすると時間もお金も膨大にかかってしまいます。ある程度は、読書することで筆者の疑似体験することができます。
そして、読んで得た知識をまとめます。まとめといっても①文章にする②人に話す の2段階あります。
①まずは文章でまとめましょう。箇条書きでも構いませんし、自分のためになると思ったことを書き留めておきます。できれば自分だけにわかる形ではなく人に伝えられる形がベストです。(今の時代ならSNSでもいいかもしれません。)
②次は、人に話してみましょう。書く以上に自分の言葉で説明するには相当理解していなければなりません。やってみると案外むずかしいことに気づきます。
場所
勉強でも考え事でも場所が大事です。いつもやること習慣・ルーティンを決めておけばそれだけで努力のハードルが低くなります。よく言われる集中できる場所が三上です。三上とは、馬上枕上厠上のことです。
馬の上は、移動中。昔は馬で移動していたので、漢字がそうなっています。今の時代だと、車や電車などの通勤通学時間が大部分でしょうか。
枕の上は、布団の上すなわち寝る直前です。考え事などでも勉強でも寝る直前にしたことは睡眠中でも脳が動いて記憶の定着にもつながります。
厠の上は、トイレです。リラックスできるタイミングだからでしょう。勉強には向かないかもしれませんが、ふとした思い付きが出てくることはあります。行き詰っているときはふとリラックスにもつながりいい考えが出ていきやすくなります。
三上もあくまでも一般的な例にしかすぎません。自分が集中できる場所をさがしてみるのも面白いです。ちなみにわたしは断然カフェが集中できます。
知識の幅を広げる
自分の中だけで勉強していても限界が来ますし必ず視野が狭くなってしまいます。「三人寄れば文殊の知恵」とは一人でも足りないということの裏返しです。
ただ、同じ境遇の人が集まっても思考回路が似てしまっていることが多いので、できれば定期的に分野の違う旧友にあってみましょう。別に凝り固まった話をする必要はなく、たわいない話でも普段と違う価値観にふれることができます。仕事の話を聞いてみると、違う分野のことにも興味が湧いてくることもあります。
幸いわたしにも刺激を与えてくれる旧友がいるので、別の分野の資格の勉強を始めたりもしています。
思考の整理方法
最後に思考の整理方法についてお話します。仕事でも私生活でもすべてに通じることです。
情報のメタ化
メタとは高次的なことという意味です。整理するためには、情報をメタ化することが大事です。
第一次の情報としては、見たり聞いたりする生の情報です。これをメタ化すると、第二次の情報として、要約されたものになり、さらにメタ化すると自分の意見を交えたものになります。
メタ化していくことで記憶に残りやすく、思考の引出しが増えます。メタ化するためには、見聞きした情報(例えば読書とか演説とか)を要約して、さらに自分の意見を書き加えます。
書くことが苦手な人もとりあえず書き出してみてください。書いているうちに自分の言いたいこと、メタ化されたものが自然と湧いてきます。とにかくやってみることが大事です。
すぐに書き留める
面白いことアイデアが浮かんだり、誰かに話したいことがあったらすぐに書き留めましょう。
あとでやろうとするとめんどくさがってやらなかったり、忘れたりしてしまします。今はメモ帳を持っていなくても、スマホのメモ機能で簡単に書き留めることができます。
ただ、書き留めたことで人は安心して、忘れやすくなりますので、ある程度時間が経ったら書いたことを違う形でまとめましょう。このまとめるときにメタ化(自分の意見を交えて)できればなお記憶に残りやすいです。
忘却が重要
頭のいい人の特徴は重要ではないことをすぐに忘れられることです。人間の脳はキャパシティーが決まっているので、無駄なことを覚えていると新しい知識も入ってきません。
すべてを記憶させるなら人間でなく、PCなどが得意とする分野です。すべてを手に入れるとどの情報が本当に必要なのかわからなくなります。片付けと同じように思考の整理も取捨選択が必要です。
必要でないことは切り捨てて、新しい別の経験をして思考の整理をしていきましょう。