この記事では、AIと今後の仕事や働き方について紹介します。
テレビ、新聞やインターネットなど「AI」という文字を見ない日はないと言っても過言ではありません。でもAIって具体的にどういうものかわかっていない方も多いと思います。
映画『ターミネーター』のようにAIに人間が侵略される日が来るのでは。と不安に思っておられる方もいらっしゃるかも知れません。少なくともAIに仕事を奪われると思っている人は大勢いると思います。
今回は、そんな疑問を、いや誤解を解くために『いまこそ知りたいAIビジネス』を読んで感じたことを記事にしていきます。
AIとは
まずはAIとは?について語源から説明します。
Artificial Intelligenceの頭文字をとったもので、日本語訳だと”人工知能”です。
広い意味だと「人間にしかできなかったような高度に知的な作業や判断をコンピュータを中心とする人工的なシステムにより行えるようにしたもの。」です。(引用元:IT用語辞典)
この説明を聞いても、”人間の代わりをするようなもの”ってとらえる人が多く、ロボットのようなものをイメージしてしまいます。AIとはロボットなのでしょうか。
AIはロボット!?
AIというと現在身近にあるものでいうと、ソフトバンクの”ペッパー”やIPhoneの”Siri”をイメージすると思います。なので、ロボットのようなイメージがついてしまっています。
しかし、AIはロボットではありません。あくまでも学習装置です。その学習した結果をわかりやすく擬人化したもの(ペッパーやSiri)に喋らせていることが多いので、誤解を生んでしまっています。
AIが○○する!?AIで○○する!?
一般人とAIに携わる仕事をしている人との違いは、AIを主語としてとらえるか手段としてとらえるかです。
一般人はAI”が”予測するといい、AIに携わる人はAI”で””予測すると言います。AIは火、電気やインターネットと同じように単なるツールでしかありません。
そしてAIは人間が作るもので、何を学習するのか、どういう結果を出すのかを決めるのも人間であることを理解することが大切です。あくまでもデータを処理して結果を出すだけで、ひとつのツールに過ぎません。
AIが仕事を奪う!?
AIに仕事を奪われるという不安を持っている方はかなり多いと思います。
先日、テレビ番組の『スッキリ』で「AIに奪われそうな職業ランキング1位がアナウンサー」というアンケートを紹介していました。水卜アナも不安そうにしていましたし、実装されている日テレのAIアナウンサーも認めていないという話をしていました。
AIとはそもそも課題解決のツールにしか過ぎないので、原稿を読むのはAIになったとしてもMCのように話を回したり、原稿を考えたり、取材をするのはアナウンサーの仕事のままだと思います。
さらにAIが普及することで新しい仕事も生まれます。産業革命で馬車がなくなって車になったときなくなった仕事は確かにありますが、車の運転手や整備士といったような新しい仕事も生まれたのです。
今の社会はどの業界も人手不足なので、AIを使えば日常業務の形式的な部分などを効率化して、今まで割いていた時間を別の業務に割り当てることで事業の成長や人手不足の解消に役立ちます。
■AIはロボットではない
■AIはツール(道具)でしかない
■AIで効率的な仕事ができる
■AIで新しい仕事が生まれる
AIを使うためには
AIの性質が分かったところで、ではAIを使うためにはどうすればいいのか。AIを道具として使うために必要なことを書いていきます。
ビッグデータが必要!?
AIとよく結び付けられるのがビッグデータですよね。
AIの分析にはビッグデータが必要で、データの母数もさることながらデータの種類も多くないといけないと考える人も多いと思います。
結論から言えば、ビッグデータは必要ありません。有効なデータであれば数百もあればパターン化できます。逆にいうと課題と関係のないデータは使えないごみデータになってしまいます。
すでにデータを集めている場合でも今からデータを集める場合でも、課題に対してどんなデータを集めればいいのか先にAIの開発者に相談したり議論するのがいいと思います。
さらに、日本の企業は自社のデータを公開するのをためらうことが多いです。「企業秘密情報が漏れる」や「競争力が奪われる」等考えてします。それは、”自社データの期待値が高い”からです。ならばより活用できるデータが多い可能性が高いので、公開して今後の業務により役立てるステップアップをするべきです。
データはそのままではお金にはならないので、質の高い課題解決のモデルを作って、そこからお金を生み出さなければなりません。
課題の抽出が必要!?
AIを使う必要があると思っていても、「どんな業務に役立てるのかわからない」や「自社の業界には活用する場所がない」と考える人も多いです。
AIを使っていかなければならないという危機感を持っているだけで今の時代であればまだOKです。日本の企業はそれほどAIなどの新しいものに対して臆病になってしまいます。
では、活用するにはどうするべきか。
まずは課題を抽出してみましょう。AIとは課題を解決するためのツールです。どういった課題がAIで解決できるかもわからないので、「これは難しそう」とは考えず、「この業務が楽になれば、新しい分野に挑戦できる」や「社員や顧客が満足できる内容が作れる」というような課題をできる限り出してください。
次にその課題を解決すれば、どれくらい効率化できるのか、売上が上がるのか考えましょう。効率化があまりできない業務や売り上げが上がらない業務に注力しても仕方ありません。(どんな業務も一緒かもしれませんが)
最後に課題解決するためのバックデータを取得できるのかどうか考えましょう。バックデータは今はなくても今後継続的に集めることができることにも注意してください。AIは導入しただけで終わりません。そのAIが正しいアウトプットを出しているのか検証して修正することが必要です。最終的にこのあたりからはAIを専門とする企業と打合せしてみてもいいかもしれません。
■有効なデータが必要
■まずは課題の抽出が必要
最後に
AIとはどういうものなのかについてお話しました。
抽象的な表現も多かったのでイメージがつかみにくかったかもしれません。わたしも、会社のAI事業に携わっていますが、AIを使用することで顧客に満足してもらえるサービスを提供することができるようになりました。
AIと聞いても何となくブラックボックス的なイメージが強いですが、仕組みがわかれば修正するためするためのに学習させるべき要素も分かるようになります。
実際にAIを開発することはできなくても、AIを使用する側に多くの人が立たなければなりません。ひと昔前にはなかったメールという機能を社会人だけでなく学生もこなしているのですから、AIという時代の波に残されないようにしなければならないですね。